今回は仕事を外注(アウトソーシング)している会社に勤めている方向けの記事になっています。
私自身、社員が数千人いる会社で正社員をやっていたこともあり、アウトソーシングでそういう会社に仕事をしにいったこともあります。
どちらの立場も経験した私は、両者の想いや考えががわかります。
そこで、今回はそこで実際に感じたことを踏まえて、「外注先を業者と呼ぶのは失礼なのか?」そして「良い言い換え表現」について、ご紹介します。
【2026年9月・追記あり】この記事はもともと、私の体験だけで書いたものでした。その後、同じテーマで100人にアンケートを取りました。呼ぶ側と呼ばれる側の両方に聞いています。その結果を記事の後半に足しました。自分が書いたことと違う数字も出たので、そこも隠さず書いています。
Youtubeで当記事の要約ショート動画が見れます!
外注(アウトソーシング)先への呼び方マナー
- 外注先を「業者」と呼ぶのは失礼ですか?
-
はい、多くの場合、失礼にあたります。
「業者」という言葉は、現場では「作業をする人」というニュアンスで使われることが多く、軽んじられた印象を与えます。
特に依頼主側の社員やアルバイトが日常的に「業者」と呼び捨てすることで、外注スタッフが「見下されている」と感じるケースが少なくありません。
アウトソーシングの社員としての経験
まずアウトソーシングの社員(スタッフ)として某企業に行った時に、そこで働く社員やアルバイトスタッフに業者と呼ばれることについて。
はっきり言うと、業者と呼ばれる側は「嫌な思い」をしていることが多いです。
これは私が現場で感じたことです。ただ、あとから100人に聞いたら「多い」とまでは言えない数字が出ました。嫌だと感じていたのは4人に1人。残りは気にしていませんでした。
その代わり、私が思っていたより厄介なことが分かりました。後半のアンケートの節に書いています。
そもそも、業者とは?
本来の言葉の意味でいけば、上記のような意味なのです。
しかし、実際に私が依頼主側の社員やアルバイトスタッフから言われた「業者」の言い方は、「作業をする者=業者」の言い方として捉えました。
これは間違ってはいないと思います。
なぜなら、私が依頼主側の立場で働いていたころ、外注先の方を業者=作業をする者という意味で使っていたから。
特にこの意味で使う傾向が見られるのは、実際に外注先に発注をしている人(責任者)ではなく、外注先と一緒に現場で働く社員やアルバイトスタッフに多く見られます。
業者と呼ばれるのは嫌な気持ちになることが多い
- なぜ「業者」と呼ばれると嫌な気持ちになるのでしょうか?
-
見下されていると感じやすいからです。
上記のような傾向で「作業をする者」を「業者」という方が多いのが現実。
ではなぜ「業者」と呼ばれると嫌な気持ちになるのでしょうか。
嫌な気持ちになる理由は主に依頼主側が下記のような理由で「業者」と呼ぶからだと私は思います。
1、外注先を作業をしてくれる方ではなく、作業をしたい方だと捉えている。
作業をしたいのなら仕事をあげるよ!こういう気持ちで、業者に仕事をあげていると思っている(見下している)人が「業者」と使う傾向があります。
私がアウトソーシングで参加している依頼主の企業も特に20代・30代の社員やアルバイトスタッフこそ、この傾向があります。
2、外注先を手下や部下だと思っている。
外注先を自分よりも仕事がわかっていない人=自分が仕事を教える立場=外注先は手下・部下だ!
と考えている依頼主の社員やアルバイトスタッフも多いです。
外注先は依頼主の職場で働くのは初めて。そのため、依頼主の会社のルールすら知らないので、最初はわからないのは当たり前。
これを使えない新人が仕事をしにきたと思っている(見下している)人が「業者」と使う傾向があります。
他にも理由はあると思いますが、結論として外注先(アウトソーシング)を見下している方が「業者」と呼ぶ傾向が強いです。
これは業者と言われる外注先側も実はわかっています。
そのため、「業者」と呼ばれると嫌な気持ちになるのです。
わたし呼ぶ側は悪気がなくても、受け取る側にとっては関係性やモチベーションに影響します。
業者と呼ぶのは失礼
上記の理由として外注先側の人間は嫌な気持ちになっていることが多い。
相手に不快な思いをさせているということは、その発言は失礼ということになります。


数字を見る前に、ひとつだけ答えてみてください。


その日だけ一緒に働きに来た人(派遣・スポットのアルバイト)を、あなたなら何と呼びますか?
押すと、実際に迎えた側29人の答えが出ます
2026年9月に聞いた、迎えた側29人
呼ぶ側29人のうち「派遣さん」と答えたのは1人だけ。ところが呼ばれた側38人のうち25人が「派遣さん」「◯◯会社さん」と呼ばれた経験があると答えています。呼んでいる人には、呼んでいる自覚がありません。
【2026年追記】100人に聞いたら、私が書いたことと違う数字が出た
- 「派遣さん」「◯◯会社さん」と呼ばれて、実際に嫌だと感じる人はどれくらいいますか?
-
呼ばれた経験がある25人のうち6人、およそ4人に1人でした。
この記事を書いたあと、同じテーマで100人にアンケートを取りました。その日だけ一緒に働く人(派遣やスポットのアルバイト)と現場で会ったことがあるかを聞いて、迎えた側・来た側それぞれに、呼び方と気持ちを聞いています。
まず、呼ばれた側の気持ちです。
| 「派遣さん」「◯◯会社さん」と呼ばれて、どう感じたか | 人数 |
|---|---|
| 気にならなかった | 17人 |
| 少し嫌だった | 4人 |
| 見下されたと感じた | 2人 |
| 覚えていない | 2人 |
正直に書きます。私は「嫌な思いをしていることが多い」と書きましたが、多数派は「気にならなかった」でした。ここは私の実感が強すぎたところだと思います。
ただ、「少し嫌だった」4人と「見下されたと感じた」2人を合わせると6人。4人に1人です。25人に1人ではありません。そして次の数字を見たときに、私はこの4分の1のほうが重いと思いました。
呼ぶ側の29人中28人が「名前で呼んだ」と答えている
同じアンケートで、迎えた側の経験がある人にも「その人を何と呼びましたか」と聞きました。
| 迎えた側のとき、その人を何と呼んだか | 人数 |
|---|---|
| 名前+さん | 26人 |
| 呼びかけそのものを避けた | 2人 |
| 派遣さん | 1人 |
| 会社名+さん | 0人 |
ここで、2つの数字を並べてみてください。
呼ぶ側(29人)
「派遣さん」と呼んだと答えた人。29人中28人は「名前で呼んだ」「呼びかけを避けた」と答えています。
呼ばれる側(38人)
「派遣さん」「◯◯会社さん」と呼ばれたことがあると答えた人。3分の2が呼ばれています。
呼ぶ側は「1人しかいない」と言い、呼ばれる側は「25人が呼ばれた」と言っています。この差が、今回いちばん大事な発見でした。
つまり、「派遣さん」と呼んでいる人には、呼んでいる自覚がない。
もとの記事で私は「見下している人が業者と呼ぶ」と書きました。いまも、そういう人はいると思っています。ただ、この数字を見るかぎりそれだけでは説明がつきません。見下しているつもりの人が29人中1人しかいないのに、呼ばれた側は25人いるのだから。
原因は「見下し」より前に、名前を覚えていないことだった
手がかりは、もうひとつの設問にありました。迎えた側に「相手の名前を覚えましたか」と聞いた答えです。
| 迎えた側のとき、相手の名前を覚えたか | 人数 |
|---|---|
| その場では覚えたが、後で忘れた | 18人 |
| メモをとるなどして覚えた | 11人 |
| 最初から覚えていない | 0人 |
「最初から覚えていない」は0人でした。誰も、最初から覚える気がなかったわけではないんです。全員いちおう名前を聞いている。そのうえで18人が、後で忘れています。
ここが繋がります。初日は名前で呼べた。2日目に忘れた。そこで出てくるのが「派遣さん」です。
だから呼んだ本人の記憶には「自分は名前で呼んでいた」しか残らない。実際そのとおりなんです、最初は。忘れたあとの呼び方は、本人にとっては呼び方を選んだ記憶にすらなっていない。



悪気がないというのは本当でした。ただ、悪気がないから許されるという話にはなりません。呼ばれた側の4人に1人は、ちゃんと嫌だと感じています。
そう考えると、対策も変わってきます。「業者と呼ばないようにしよう」と気をつけるより先に、名前をメモすることのほうが効きます。今回のアンケートでメモをとって覚えたと答えたのは11人。この人たちには、そもそも代わりの呼び方を探す場面が来ていません。
2026年9月/クラウドソーシングのタスク形式で100人から回収。うち、回答が設問への答えになっていなかった5人は除外しています。
呼び方についての設問は、さらに回答者本人の中で選択肢が食い違っていた5人を外した90人で集計しました(「来た側の経験しかない」と答えたのに迎えた側の設問に実体験で答えている、など)。これは私の設問の作りが悪かったところです。
そのうえで、迎えた側の経験がある人が29人、来た側の経験がある人が38人。母数が小さいので、「日本全体ではこう」ではなく「この人たちはこう答えた」として読んでください。
なお、この同じアンケートでは「AIが書いた文章を見分けられるか」も聞いています。第1問に使ったのは、この記事の元になった私の体験談そのものでした。自分で書いた文章が46人にAI認定される、という結果になりました。


業者と呼ばない。良い言い換え言葉!
- 良い言い換え表現はありますか?
-
はい、たくさんあります。
ここで適切な言い換え言葉を一部ご紹介します。
・業者の方
・業者さん
・○○の作業をしていただける方
・外注先の方
・○○会社の方
・○○会社様
・アウトソーシングの方
これが正解とは言い切りませんが、私は上記のような言い方をされたら嫌な気持ちにはなりません。
「~さん」や「~の方」という言う方は、相手のことを想って発する場合に使います。
つまり、「業者!」と呼び捨てにするのではなく、「業者の方」など、相手の気持ちを考えた呼び方をした方が良いということです。



名前や会社名を覚えて呼ぶと、「対等な関係」という想いが自然に伝わります。
【2026年追記】言い換え表現を7つ並べましたが、100人に聞いたあとの私の意見は少し変わりました。言い換えを覚えるより、名前をメモするほうが早いです。
迎えた側の29人のうち、18人が「その場では覚えたが、後で忘れた」と答えていました。言い換え表現が必要になるのは、名前を忘れたあとなんです。忘れなければ、この一覧を使う場面が来ません。
とはいえ、忘れることはあります。そのときのために上の言い換えは覚えておいてください。順番としては①名前をメモする ②忘れたら「◯◯会社の方」と呼ぶ ③「派遣さん」と呼び捨てにしない、という感じです。
特に20代・30代の方が「業者」呼びを気を付けた方がいい理由
- 特に20〜30代の人が「業者」と呼ぶのを避けた方が良いのは何でですか?
-
将来的に立場が逆転する可能性があるからです。
ここからは私の考えです。
特に20代・30代の方が外注先を「業者」と失礼な言い方をしない方が良い理由としては、就職・転職の可能性があるからです。
私自身がそうだったのですが、依頼主側の社員だった私は外注先側の企業へと転職をした経験があります。
その時に、今まで私が「業者」と呼んでいた方が私の先輩や上司、現場での責任者になっていることがありました。
同業他社に就職や転職をする場合は、今まで働いていた外注先の方と仕事をする場合がもちろんあります。
もしかしたら、転職先が元々の外注先の企業から外注を請けている企業の場合もあります。
こうなってくると一気に立場が逆転。
かなり気まずい空気になったり、仕事がやりにくい環境になります。
依頼主側の社員やアルバイトスタッフとして一生働いていくと考えている方は、関係無い!と思うかもしれませんが、他の仕事を考えている方は本当に注意した方が良いと私は思います。



若いうちから呼び方に配慮することで、将来のビジネスチャンスや人脈を守れます。


まとめ
外注先(アウトソーシング)の方は、見下す相手でも手下でも部下でもありません。
そもそも外注するということは、外注しないと依頼主側の企業の仕事が回らないということなので、失礼な態度を続けて外注先がいなくなると、依頼主側の企業が倒産する可能性が出てきます。
それをしっかりと理解する必要があります。
どんな立場でも、相手を思いやる心を持つこと。
仕事はそれが大事です。
【2026年追記】最後に、100人に聞いて自分の考えがどう変わったかを書いておきます。
数字は、私が書いたことを半分だけ否定しました。呼ばれて嫌だと感じていたのは、多数派ではなく4人に1人でした。そこは正直に直します。
でも、もう半分は思っていたより悪かったです。呼ぶ側の29人中28人が「自分は名前で呼んだ」と答えているのに、呼ばれた側は38人中25人が「派遣さん」「◯◯会社さん」と呼ばれていました。誰も自分がやっているとは思っていない。それでも4人に1人が嫌だと感じている。
つまりこれは、失礼な人がいるかどうかの話ではなかったんです。名前を忘れた全員に起きることでした。
だから、思いやりの前にひとつだけ具体的なことを足します。初日に名前をメモしてください。それだけで、この記事に書いたことのほとんどが起きなくなります。
あなたの現場ではどうでしょうか。その日だけ来た人の名前、いま思い出せますか。
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