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自分で書いた文章が「AI」と判定された。100人にAIと人間の文章を見分けてもらった

自分で書いた文章が「AI」と判定された。100人にAIと人間の文章を見分けてもらった

「この文章、AIが書いたでしょ」と言われたら、たぶんわたしは腹が立ちます。自分で書いたからです。

逆に、届いたメールを読んで「これはAIだな」と思うこともあります。根拠は説明できません。なんとなく、整いすぎている気がする。それだけです。

この「なんとなく」は、当たっているのか。気になったので、実験しました。わたしが自分の体験を4本書き、同じ題材をAIにも書かせて、2つ並べて100人に出題しました。「どちらがAIだと思いますか」と。

結果、わたしが自分の体験を書いた文章は、46人にAI認定されました。

先に、自分で試してみませんか

この記事には答えが書いてあります。先に自分で当ててみたい方は、こちらでどうぞ。同じ4問を出題していて、1〜2分で終わります。答えはページの中に入っていないので、ソースを読んでも出てきません。

挑戦した人の正答率も出るので、100人の結果と比べられます。

4問クイズに挑戦する(別ページ)
目次

結論から。4問中2.7問しか当たらなかった

出題は4組。それぞれ「わたしが書いた文章」と「AIが書いた文章」を、AとBに並べて出しました。2択なので、でたらめに選んでも平均は2問正解になります。

出題正解不正解わからない不明・無効
第1問 現場での呼び方(体験談)49人46人0人5人
第2問 仕事の連絡にLINE(レビュー)77人17人1人5人
第3問 はじめて会った人と何を話すか(説明文)74人21人0人5人
第4問 交流会の翌日のお礼メール(ビジネス文)57人31人7人5人
数字は人数です。100人に聞いたので、人数がそのまま%になります(2026年9月調査・詳細は記事末)

有効回答95人の平均正解数は2.71問。全問正解は31人、全問不正解は5人でした。

ざっくり言えば「まったく見分けられないわけではないが、たいして当たってもいない」。でも、平均を見ていても何もわかりません。おもしろいのは問題ごとの落差のほうでした。第2問と第3問は8割が当てているのに、第1問だけが52%。ほぼコイン投げです。

いちばん外れたのは、わたしが本気で書いた文章だった

その第1問を、実際に見てもらったほうが早いです。題材は「派遣で入った現場で、名前ではなく『派遣さん』と呼ばれた話」。わたし自身の体験です。

文章A

某エンターテイメント施設で実際に派遣アルバイトとして勤務につきました。広大な施設で、施設側に直雇用されているアルバイトも多く、今回はその直雇用のアルバイトのAさんの下につくことになった。Aさんは私より10歳くらい年下です。最初の挨拶で私は○○ですと名乗って相手の名前も聞いた。(中略)それなのに相手はその後私を名前で呼ぶことは一回も無く、「派遣さんこれやってもらっていい?」と、タメ口で指示をしてきた。とても不快な気持ちになった。

わたしが書いた文章

文章B

あるエンターテインメント施設で派遣アルバイトとして働いた日のことです。現場には直雇用のアルバイトも多く、私は十歳ほど年下の人の指示を受ける立場でした。初日に自分の名前を名乗り、相手の名前も聞いたので、以後は必ず名前にさんを付けて呼びました。(中略)ところが相手は私を一度も名前で呼ばず、派遣さん、これやってもらっていい、と終始ため口で指示しました。(中略)強い不快感が残りました。

AIが書いた文章

この2つを見て、46人が「文章AのほうがAIだ」と答えました。Aはわたしが自分の記憶をそのまま書いたものです。

理由は、回答を読んですぐわかりました。

1問目は語尾の「~です。」や、「~だった」などが統一されてないことに違和感を感じAIだと思いました。

33歳・女性・専業主婦(第1問 不正解)

敬語だった文が、突然フランクな文章に変わる。文体の統一感がない。

42歳・男性・会社員(第1問 不正解)

第1問のAは「です/ます」と話口調が混在しているのでAIかと思いました。

59歳・女性・フリーランス(第1問 不正解)

全員、同じところを見ています。「文体が揃っていない」

そのとおりです。わたしの文章は「勤務につきました」で始まって「つくことになった」に変わり、また「年下です」に戻ります。書いているときは気づいていません。思い出しながら打っただけです。

その雑さが、AIの証拠として読まれました。

同じ特徴を、ある人はAIの証拠に、ある人は人間の証拠にしていた

ここが今回いちばん驚いた部分です。自由記述で「文体の乱れ」に触れた人は14人いました。そのうち9人はそれを「AIの証拠」だと書き、5人は「人間の証拠」だと書いていました。

ですます、だ、などの語尾がきちんと揃っていたり、句読点の位置などが揃っていたりと全体的にまとまった文章はAIで作られたものではないかと感じました。逆にいろいろな文体が混ざっていると人間らしいのかなと感じた為、それぞれの回答を選びました。

46歳・女性・フリーランス(4問すべて正解)

人が書いた文章のほうが、表現の拙さやカジュアル感があると感じられるため。

46歳・女性・会社員(4問すべて正解)

まったく同じ材料から、正反対の結論が出ています。しかも「乱れているほうが人間」と読んだ側が、きれいに全問正解している。

つまりこの実験で測れたのは「AIを見抜く力」ではありません。「乱れた文章を、どちらの証拠として読む癖があるか」です。癖が合っていた人が当たり、逆だった人が外れた。それだけの話でした。

残りの3問も、そのまま載せます

ここまで第1問だけを見てきました。せっかくなので、残りの3問も出題したままの形で載せます。答えはそれぞれの下に隠してあるので、よければ当ててみてください。

条件は100人のときと同じです。片方はわたしが自分で書いたもの、もう片方はAIが書いたもの。AI側には、わたしの文章に出てくる事実や固有名詞をそのまま渡してあります。

第2問仕事の連絡にLINEを使うことについて

文章A

会社員時代は、プライベートのLINEで仕事の連絡を受けたり、親しくない同僚や上司と交換したりすることに強い抵抗がありました。フリーランスになってからは、ほかの業務連絡ツールも使うものの、LINEの手軽さはやはり便利です。仕事用のスマートフォンとアカウントを用意したことで気持ちの切り替えができ、クライアントからの返信が早い場面も多く、以前ほど嫌ではなくなりました。通話は音質がよく、電話番号を知らなくても無料で話せるのが魅力です。一方で、既読表示は返信を急かされるように感じることがあり、休日や夜間は通知を止めるなど、私生活との境界を決める工夫が必要です。

文章B

会社員時代はなんでプライベートのLINEを使って仕事の連絡するの?とか、同僚・上司部下・先輩後輩関係無く、仲良くも無い人とLINE交換するのが嫌だと思っていた。だけど、フリーランスになってからはSlackやチャットワークなども使うけど、LINEの方が楽だったりクライアント側からの返信が早い場合もあるのでLINEを使うのはそこまで嫌じゃなくなった。仕事用のスマホを購入して仕事用のLINEアカウントを作ったのもあると思う。LINE通話は正直音質も良くて無料で電話番号知らなくても通話できるので、これはLINEの魅力だと思う。

答えを見る(第2問)

AIが書いたのは文章A。文章Bがわたしです。

この問題は100人中77人が正解しました。4問でいちばんよく当たった問題です。文章Bの「なんで〜するの?」という書き出しと、一文が長いまま続く感じが、人間の手癖として読まれたようでした。

第3問はじめて会った人と何を話すか

文章A

交流会で初対面の人に会ったら、まず明るく挨拶し、名前の読み方が合っているかを丁寧に確認します。次に、どのような事業や活動をしているのかを尋ねましょう。その後は仕事の話を深掘りするより、趣味や好きなことを聞き、共通点や話が合いそうな部分を探します。会話を通じて、気軽に意気投合できそうかを確かめることが大切です。一方、打ち合わせでは挨拶の後に雑談を広げず、目的や議題を確認して速やかに本題へ入りましょう。雑談を交える場合もありますが、限られた時間を有効に使うため、必要最小限にとどめます。

文章B

交流会の場合はもちろん挨拶して、相手の呼び方(漢字の読み方があっているか)を確認して、どういう事業をされているかやどういう活動をしているかをお伺いします。その後は私の場合は仕事より、その人の趣味とか好きなことをお伺いして話が合いそうなポイントを探して、意気投合できるかどうかを確認します。打ち合わせの場合はもちろん挨拶して、その後は雑談などせずに打ち合わせ内容に早速とりかかります。雑談などを交える方も多いですが、私は無駄な時間を使うのが嫌なので、極力雑談をしないでいきます。

答えを見る(第3問)

AIが書いたのは文章A。文章Bがわたしです。

100人中74人が正解。ここで効いていたのは「〜しましょう」という言い方でした。「手順の説明がドライで機械的に感じました。特に、『ーましょう』という言い方が、AIっぽく感じました」と書いた方がいます。誰に向かって書いているのかが曖昧な指示形は、たしかにAIがよく出します。

第4問交流会の翌日に送るお礼メール

文章A

お世話になります。昨日の交流会でお話させていただきました○○です。次回の交流会も参加予定ですので、もしご参加される予定でしたらお話しできますと幸いです!今後とも、何卒よろしくお願いいたします。

文章B

昨日は交流会でお話しいただき、誠にありがとうございました。貴重なお話を伺うことができ、大変有意義な時間となりました。私も次回の交流会に参加する予定ですので、ご参加される際はぜひ改めてお話しできれば幸いです。

答えを見る(第4問)

AIが書いたのは文章B。文章Aがわたしです。

100人中57人しか当たりませんでした。「わからない」を選んだ人も7人いて、4問でいちばん迷われた問題です。短いビジネス文はもともと定型なので、どちらもテンプレートに見えたのだと思います。ただ、この問題には1か所だけ決定的な差があって、そこに気づいた人がいました。それは記事の後半で書きます。

どうだったでしょうか。「これは当たった気がする」という感覚は、ありましたか。

実は、その感覚がいちばんあてになりませんでした。

自信がある人ほど当たる、わけではなかった

4問のあとに「自信を持って選べたのは何問でしたか」と聞いています。当然、自信がある人ほど当たっているはずだと思っていました。

自己申告の自信人数実際の平均正解数全問正解した人
0問(自信なし)25人2.80問9人
1問16人2.31問4人
2問23人2.91問7人
3問18人2.67問6人
4問(全部自信あり)13人2.69問5人
有効回答95人。自信の自己申告と、実際の正解数のクロス

きれいに、何の関係もありませんでした。いちばん成績が良かったのは「1問も自信がなかった」と答えた25人です。

象徴的な2人がいました。

自信「4問」→ 正解 0問

0/4

「言い回しが硬すぎたり、相手や自分の立ち位置による文章の流れがチグハグに感じた」
54歳・男性・フリーランス

自信「0問」→ 正解 4問

4/4

「AIが書いたものと思えばそう思えるし、人間が書いたものだと思えばそう思えました。ただ、AIに砕けた感じで書いてと指示している可能性もあるので自信は無いです」
39歳・女性・フリーランス

左の方は、4問すべてを逆に選んでいます。読むかぎり、いいかげんに答えたのではありません。一貫した基準を持っていて、その基準が丸ごと裏返っていた。だから自信もあった。基準がはっきりしている人ほど、外れるときは全部外れます。

AIを毎日使っている人も、当たらなかった

これも予想が外れました。AIを毎日触っている人なら、AIの書き癖は体に入っているはずだと思っていたからです。

AIをほぼ毎日使う

2.72問/36人

全問正解は11人。いちばん人数が多い層ですが、成績は真ん中でした。

AIを月に数回使う

3.00問/16人

全問正解は8人。16人中8人ですから、割合ではいちばん当てています。

使ったことはある程度

1.56問/9人

ここだけ、でたらめに選んだ場合(2問)を下回りました。

毎日使う人が、月に数回の人に負けています。人数が少ないので断定はできませんが、少なくとも「使用頻度が高いほど見抜ける」という関係は出ませんでした。

むしろ、こういう回答がありました。

自信はないが、普段使っているChatGPTの内容と似ているものを選んだだけ

21歳・女性・フリーランス/AIをほぼ毎日使用(正解 0問)

自分が普段見ているAIの出力を基準にしています。使い込んでいる人ほど、その基準は強くなるはずです。ただ、その人が普段どんな指示を出しているかで、基準は人ごとにばらばらになる。強い基準を持つことと、当たることは別でした。

それでも当てていた人は、何を見ていたのか

全体でいちばん多かった判断基準は「整いすぎているほうがAI」です。自由記述で「整っている・丁寧・きれい・テンプレっぽい」に触れた人は41人。この41人の平均正解数は2.93問で、全体平均の2.71問より上でした。おおまかには、この基準は効きます。

ただ、もっと具体的な人もいました。

AIに文章を書かせることがよくあるのですが、「!」は無いんですよね。だからそう思いました。

51歳・女性・フリーランス(3問正解)

2問目、Bの理由を問う言葉として「なぜ」ではなく「なんで」はプロンプトでよほど口語で接して鍛えないとAIは出さないと思う

52歳・男性・フリーランス(2問正解)

どちらも、書いていることは正確です。第4問でわたしが書いたお礼メールには、たしかに「お話しできますと幸いです!」と感嘆符が入っています。AIはこれを出しませんでした。第2問の「なんで」も、わたしが素で打った言葉です。

ただ、正確に見抜いた2人目の方の成績は2問正解です。1か所を鋭く見抜いても、4問通しての正解にはつながらない。ここが、この調査でいちばん引っかかった点でした。

わたしたちが見ているのは、AIかどうかではなかった

ここからは、データではなくわたしの意見です。

今回、AI側の文章を作るときにひとつだけ工夫をしました。わたしの文章に出てくる事実や固有名詞を、AIへの指示にもそのまま渡したことです。「エンターテイメント施設」「10歳年下」「派遣さん」。これを渡さないと、具体的なことが書いてあるほうが人間、という当てっこになってしまい、文体の実験になりません。

その結果わかったのは、中身が同じなら、人が判定材料にできるのは「整っているかどうか」しか残らないということでした。そして整い方の判定は、その人の癖でまるごと裏返ります。

この結論には、居心地の悪い続きがあります。「AIっぽい」という指摘は、実質「文章が整っている」か「文章が雑だ」のどちらかを言っているだけだ、ということです。相手がAIを使ったかどうかを言い当てているつもりで、実際には文章の見た目の感想を言っている。

わたしはこれを、自分がやられる側になって初めて実感しました。10年以上前の、名前を呼んでもらえなくて不快だったという話を、自分の言葉で書きました。それが46人にAI認定された。悔しいというより、「じゃあ何を書けば人間だと思われるんだろう」と考え込みました。

今回のデータでいえば、答えは「雑に書けばいい」です。文体を揃えず、思いついた順に書く。実際そうすれば正解率は上がったでしょう。でもそれは、読みにくい文章を書くということでもあります。

だからわたしが決めたのは、逆のことです。

自分の文章

これまでどおり、読みやすく整える。「AIっぽい」と言われても崩さない。整っていることは、悪いことではないはずです。

他人の文章

「これAIでしょ」と言わない。言った時点で、100人中49人しか当たらない勝負に、自分の失礼を賭けることになります。

言い当てられると思っている人が多いから、この指摘は気軽に出ます。でも実際の的中率は、コイン投げと大差ない場面がある。そしてこの実験でいちばん外したのは、いちばん自信がある人たちでした。

調査の概要と、正直な限界

調査概要
実施:2026年9月/クラウドソーシング(ランサーズ)のタスク形式で回収
回収数:100人(うち意見として数えなかった「不明・無効」5人。記事中の表はすべて100人を分母にし、平均などの計算は有効回答95人で出しています)
回答者:男性54人・女性41人・不明5人/平均46.4歳(中央値47歳)/20代7人・30代21人・40代25人・50代29人・60代10人・70代3人・不明5人
職業:会社員・公務員36人/自営業・フリーランス28人/無職・専業主婦(主夫)20人/パート・アルバイト10人/学生1人/不明5人
出題:人が書いた4本はすべて筆者の書き下ろしで、AIに一切通していません。AI側はOpenAIのgpt-5.6に一発書きで生成させ、推敲していません。字数は人間側に合わせ、人の文章に出てくる事実・固有名詞はAIへの指示にもそのまま渡しました。正解が片側に寄らないよう、人が書いたほうがAに来るのが2回、Bに来るのが2回になるよう並べています。

「不明・無効」の5人について書いておきます。自由記述が2問とも最短で、しかも設問への答えになっていなかった人、文章が途中で切れていた人などです。除いた5人を消して95人で割り直すと数字は実際より大きく見えるので、表の母数は100人のまま据え置き、5人は「不明・無効」として各表に残しました。

限界も書きます。まず、出題した文章はすべてわたし1人が書いたものです。「人間の文章」の代表ではありません。わたしの書き癖が、そのまま結果に効いています。文体が揃わないのはわたしの癖であって、人類の癖ではない。

それから、AI側は一発書きで推敲していません。本気で人間のふりをさせるなら、書かせたあとに崩す工程が入ります。今回の正解率は「AIの出力をそのまま出した場合」の数字で、手を入れたAI文章なら、もっと当たらないはずです。

そして、クラウドソーシングの登録者に聞いている時点で、在宅で働く人・フリーランスに寄っています。「日本全体の結果」ではなく「100人がこう答えた」として読んでください。

それでも、自信があると答えた13人の平均が2.69問で、自信がないと答えた25人の2.80問に負けているという数字は、わたしには十分でした。少なくとも、自分の「なんとなくAIっぽい」を信用するのはやめます。


ちなみに第1問の題材になった「派遣さん」という呼び方については、同じ100人に別で聞いています。呼ぶ側と呼ばれる側で、見えている景色がかなり違いました。

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この4問、あなたは何問当たりますか

同じ4問をクイズにして置いてあります。答えを知ったうえでも、まわりの人に出してみると反応がおもしろいです。挑戦した人の数字は増えるたびに更新されるので、100人の結果と見比べられます。

4問クイズに挑戦する(別ページ)

あなたはどうでしょうか。最近「これAIで書いたでしょ」と思った文章、本当にそうだったと確かめられましたか。

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サイト運営者のカツです。
私は2017年9月からフリーランスとして活動しています。
主に、Webサイト制作やデザインのお仕事などを行っています。
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