今回は個人的な考えなので、「こういった考えもあるな」くらいの感覚で読んでいただければと思います。
AI自動生成とは
AI自動生成とは、文章や画像をAIが自動で生成してくれる技術のことを言います。
昨今話題のChatGPTを始め、多くのAIチャットツール・AIライティングツール・AI画像生成ツールが出てきていますね。
すでに何かしら1つは使ったことがある方が多いのではないでしょうか。
AIライティングツールについてどんなものがあるかご興味がある方はこちら
AI画像生成ツールは新たな詐欺を生み出すかも!?
では本題です。
今回はふと感じた(考えた)ことなのですが、例えばAIライティングに注目してみると。
基本的にAIライティングは、既存(すでにネット上で書かれている内容など)の文章を元に、新たな文章を生成します。
基本的には新たな文章を生成してくれるので、似ている文章にはなっても、言っていることは同じで全く違う文章になることがほとんど。
その為、完全にコピーだ!とは断言しにくく、著作権の侵害も現在の法律では心配無いのかな!?と私は思っています。
※個人的な感想です。
その為、私自身も安心してAIライティングツールを使用しています。
しかし、ここで思ったこと。
文章は自動生成で良い感じに作り変えてくれるけど、単語1つ1つはどうでしょうか。
例えば下記のような感じでいくと
私が自分で書いた文章
「ライオンはサバンナの王でトラはジャングルの王と言われていますが、百獣の王であるライオンがジャングルにいくとジャングルの王はライオンになる。」
ChatGPTでリライト依頼をした文章
「ライオンは通常、サバンナの王とされ、トラはジャングルの王とされています。しかし、もしライオンがジャングルに現れた場合、その領域ではライオンが百獣の王となるでしょう。」
このように、意味は同じで文章を良い感じに作り変えてくれていますけど、「サバンナの王」とか「百獣の王」という単語はそのまま使われていますよね。
今回の例で言えば、「サバンナの王」も「百獣の王」も多くの方が知っている単語なので、この単語を使っていても著作権がどうとかは言われないでしょう。
しかし、このような場合はどうでしょうか。
私が自分で書いた文章
「日本に生息している野生のライオンこそが百獣の王と言われるくらい強いライオンです。ジャパンライオンとも言われていますが、実態は輸入されたアジアライオンが逃げて野生化したライオンである。その為、百獣の王はアジアライオンのことを言う。」
ChatGPTでリライト依頼をした文章
「日本に生息している野生のライオンは、その強さから百獣の王と称されています。これは「ジャパンライオン」とも呼ばれる種であり、実際には輸入されたアジアライオンが逃げ出して野生化したものです。そのため、百獣の王という表現はアジアライオンを指しています。」
このとおり、綺麗にリライトはしてくれました。
しかし、お気付きかと思いますが、日本には野生のライオンはいませんし、ジャパンライオンなんて単語も存在しません。
全くのデタラメです。
けど、この文章が記載された記事を読んだ方が、そもそもの基本情報(野生のライオンは日本にはいない)を知らない人の場合、「へーそうなんだ!ジャパンライオンが一番強い百獣の王なんだ」となってしまう場合があります。
そういう方が増えると検索エンジンでは自ずとこの記事は正しい情報として、「ライオン 百獣の王」などの検索で上位表示されやすくなっていきます。
そして、AI自動生成は、この記事を参考に新たな文章を作り、ユーザーに適切な回答として表示してしまう。。。
ここまではすでに表面的な問題点としてニュースに上がったりもしていますので、現実のものになっています。
その為、自動生成された文章は必ず自分読み返して、情報が怪しいと思った点は必ず自分でファクトチェックやリライトをしてください。
詐欺に繋がるかもしれない点
ご紹介したようにAI自動生成は間違った情報を回答する場合があります。
ここで詐欺に利用されるかもしれないと思った点が、著作権の問題です。
例えば、先ほどの文章で出てきた「ジャパンライオン」という単語。
これは完全にデマで私が勝手に作った単語です。
しかし、私が作った単語なので、もしこのジャパンライオンを使って「ジャパンライオンこそが百獣の王です」みたいな記事を私以外の方が作って公開していた場合。
私は著作権の主張ができるのではと思います。
こんな流れの場合を想定
その記事を作った方をBさんとすれば、このBさんはAI自動生成で「百獣の王ライオン」についての記事を作った。
↓
その記事はAI自動生成なので、私のデタラメの情報(ジャパンライオンが百獣の王)が書かれた記事を参考に自動生成した。
↓
Bさんは自動生成された情報がデタラメと知らずに自分で作った記事として公開した。
↓
Bさんが公開した記事を私が見て「ジャパンライオン」の記述があった。
↓
ジャパンライオンという単語は私が作った単語なので、私の記事を勝手に引用した記事だ!
著作権違反だ!と主張できる。
↓
著作権侵害による損害賠償が発生する!?
このように、そもそも記事をほぼ引用したと思われる内容は著作権違反となるのは、現時点で法律で決まっています。
この著作権の損害賠償を請求する詐欺が新しく生まれるのではと私は考えています。
頭の良い詐欺師はすでに動き出しているかも。
著作権侵害にならない対策
AI自動生成はとても便利なツールでこれからもどんどん普及していき、あるのが当たり前になっていくでしょう。
その為、上手く活用することが求められます。
著作権侵害にならないようにするには以下の点を守ればある程度防げるのではと思います。
チェックして、怪しい文章・知らない単語・独特なイラストや画像が生成された場合は、その文章や単語を一度Googleなどの検索エンジンで検索してみましょう。
イラストや画像はGoogleの画像検索です。
この時に検索した文章や単語が掲載されている記事が1つしか無い場合は、その記事のほとんどを引用している可能性があります。
イラストや画像の場合も、同じようなイラストや画像が表示された場合は、その作者やイラストレーターのタッチを参考にしている場合があります。
その為、ちょっとこれは似すぎかな?ほぼ同じかな?と感じた場合は、文章や画像はリライト(修正)しましょう。
AI自動生成のツールによっては、どこのサイトの文章や画像を参考にしたかをURLで教えてくれる場合があります。
その参考にしているURLが2つ以上であれば、1つの記事を完全に引用したわけではないので、著作権侵害は防げる可能性がグッと高くなります。
※2つ以上の記事を元に自動生成していても、その参考にした記事を特定できるくらいのほぼ同じ内容だった場合は著作権侵害になる場合があります。
AI自動生成ツールで生成された文章や画像をそのまま掲載するのではなく、自分の言葉や自分の考えを文章に交える。イラストや画像の場合は、IllustratorやPhotoshopなどのソフトで、さらに自分のデザインを加えてみる。
こうすることで、元は自動生成でも、自分のオリジナルの作品にしていくことができます。
まとめ
今回はAI自動生成は新たな詐欺を生み出すかも!?についてご紹介しました。
考え方によっては、ありえる話かと思います。
その為、AI自動生成ツールを使う時は、上記で紹介した著作権侵害にならない対策を行うことをおススメします。
そもそもAI自動生成ツールを開発した企業側も、人が製作物を作る上での補助ツールとして使うことを目的にしているところがほとんどです。
AI自動生成ツールの最も賢い使い方は、文章にしろ、イラストや画像にしろ、たたき台をAI自動生成ツールで作って、それを自分でより良い内容(オリジナルの内容)にリライトしていく使い方だと私は思います。
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